根抵当権の変更【指定債務者合意の登記】 | 不動産登記申請メモ不動産登記申請書式集

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根抵当権の変更【指定債務者合意の登記】 | 不動産登記申請メモ不動産登記申請書式集

事例

元本確定前根抵当権の債務者Bが死亡し、Bの相続人である甲及び乙へと債務者の変更登記がされた後に当該根抵当権の設定者C及び根抵当権者Aの間で指定債務者を甲とする合意が成立した場合の申請。

申請情報

登記の目的	◯番根抵当権変更
原因日付	年月日　合意
指定債務者	住所　甲
権利者	住所　A
義務者	住所　C
添付情報	・登記原因証明情報・登記識別情報（Cのもの）・代理権限証明情報（A・Cからの委任状）・印鑑証明情報(Cのもの)
登録免許税	金1,000円

備考

登記の目的

【◯番根抵当権変更】
※◯番根抵当権～のように順位番号で特定する。

原因日付

【年月日　合意】

指定債務者

【住所　甲】
※根抵当権者と根抵当権設定者の間で定められた指定債務者の情報を提供する。

権利者

【住所　A】

義務者

【住所　C】
※指定債務者合意の登記の登記義務者は根抵当権設定者。債務者ではないことに注意する。

添付情報

・登記原因証明情報
・登記識別情報
・代理権限証明情報
・印鑑証明情報

登録免許税

【金1,000円】

指定根抵当権者の合意の登記

　元本確定前根抵当権の根抵当権者の相続の開始により、根抵当権は相続開始の時に存する債権のほか、相続人と根抵当権者との合意により定めた相続人(指定根抵当権者)が相続開始後に取得する債権を担保する。(民法398条の8-1)
※この指定根抵当権者は１人である必要はなく、相続人全員でもよい。
※指定根抵当権者の合意の登記をしても、Aの相続開始時に存した債権も担保する事に注意。

相続開始後6ヶ月以内に指定根抵当権者の合意の登記をしない場合には根抵当権は相続開始の時に確定したものとみなされ、根抵当権は相続開始のときに存した債権のみを担保する事になる(民法398条の8-4)

事例

・根抵当権者A
・債務者B
・設定者C
・債権の範囲売買取引

　元本確定前の上記の根抵当権の根抵当権者Aの死亡により、Aの相続人である甲及び乙に相続による根抵当権の移転の登記をした後に、Aの相続開始から6ヶ月以内に指定根抵当権の合意の登記をしなければ当該根抵当権はAの相続開始時に確定したものとみなされ、Aの相続開始時に存した債権のみを担保することになる。
　対して、Aの相続開始時から６ヶ月以内に指定根抵当権者の合意の登記(甲を指定したとする)をすると、当該根抵当権の元本は確定せずに、Aの相続開始時に存した債権と相続開始後に甲が取得するAに対しての売買取引による債権を担保することになる。

指定債務者の合意の登記

　元本確定前根抵当権の債務者の相続開始により、根抵当権は相続開始の時に存する債務のほか、根抵当権者と根抵当権設定者との合意により定めた相続人(指定債務者)は相続開始後に負担する債務を担保する(民法398条の8-2)
※この指定債務者は１人である必要はなく、相続人全員でもよい。
※指定債務者の合意の登記をしても、Aの相続開始時に存した債権も担保する事に注意。
※指定債務者の合意には、根抵当権者と根抵当権設定者の合意が必要であり、債務者の相続人の関与は要しない点に注意。

相続開始後6ヶ月以内に指定債務者の合意の登記をしない場合には根抵当権は相続開始の時に確定したものとみなされ、根抵当権は相続開始のときに存した債務のみを担保する事になる(民法398条の8-4)

事例

・根抵当権者A
・債務者B
・設定者C
・債権の範囲売買取引

　元本確定前の上記の根抵当権の債務者Bの死亡によりBの相続人である甲及び乙に債務者変更登記をした後に、Bの相続開始から6ヶ月以内に指定債務者の合意の登記をしなければ当該根抵当権はBの相続開始時に確定したものとみなされ、Bの相続開始時に存した債務のみを担保することになる。
　対して、Bの相続開始時から６ヶ月以内に指定債務者の合意の登記(甲を指定したとする)をすると、当該根抵当権の元本は確定せずに、Bの相続開始時に存した債務と相続開始後に甲が負担するAに対しての売買取引による債務を担保することになる。

民法
（根抵当権者又は債務者の相続）
第三百九十八条の八　元本の確定前に根抵当権者について相続が開始したときは、根抵当権は、相続開始の時に存する債権のほか、相続人と根抵当権設定者との合意により定めた相続人が相続の開始後に取得する債権を担保する。
２　元本の確定前にその債務者について相続が開始したときは、根抵当権は、相続開始の時に存する債務のほか、根抵当権者と根抵当権設定者との合意により定めた相続人が相続の開始後に負担する債務を担保する。
３　第三百九十八条の四第二項の規定は、前二項の合意をする場合について準用する。
４　第一項及び第二項の合意について相続の開始後六箇月以内に登記をしないときは、担保すべき元本は、相続開始の時に確定したものとみなす。

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